2011春闘結果

3月25日にルネサスエレクトロニクス社の2011春闘の会社回答がありました。
震災の影響がどの程度に及ぶのか不透明な中、一時金は電機最低基準である
年間4.0ヶ月をキープした事に関しては、一定の評価が出来ると考えます。

以下に春闘結果と評価を示します。
春闘アンケート結果もあわせてご覧下さい。

項 目 要求 判定 結果 判定
賃 金 月例賃金 賃金体系維持(ベア無)

評価:現行賃金体系維持であれば、特に要求する必要は無いと考える。
賃金体系維持

評価:特になし。
一時金 年間4.5ヶ月

評価:RT労組としては、大赤字を出した昨年と同じ要求水準であり、要求水準そのものの低下を感じる。
× 年間4.0ヶ月

評価:電機の最低水準をかろうじて保った。震災による業績への影響がかなり深刻なものになる事を考慮すれば、評価に値する。ただし、会社回答は、今後の業績如何により下方修正される余地を残しており、予断を許さないため、評価を△とした。
基幹労働者賃金 30歳の基幹労働者の賃金を、
 ELは32万0500円、
 RTは30万2200円とする。


評価:現状維持のため、特になし。
現状通り。

評価:特になし。

最低賃金 18歳の最低賃金を
15万4000円とする。

(1000円引き上げ。)

評価:取り組みとして評価する。
 
15万4000円

評価:水準としては決して高くないが、時給1000円に近づいたことを評価する。
その他 非正規雇用者に対する労使協議の場の設定 要求なし

評価:リーマンショック後に非正規雇用を大量解雇したためか、要求そのものをしていない。

×
総論 総合  新生ルネサスエレクトロニクス社として初めて迎える春闘であり、今後の賃金の相場をつくる春闘ともなるはずだが、その割りに特に一時金の要求月数が、過去の要求と比べて低水準であることが気になる。妥結月数に注目したい。
 今回は、電機連合の方針で労働協約改定の年ではないため、要求項目が全体的に少ない。その意味では、来年2012春闘も引き続き注目される。
×  最大の注目点だった一時金の行方は、とりあえず年間4.0ヶ月となり、多少の安堵感が漂っている。これに関しては、4.0ヶ月という数字に例年とは異なる評価をしなくてはいけないと考える。ただし、今後の会社業績によっては下方見直しの提案が会社からなされる可能性もあり、予断を許さない。
 18歳最低賃金の改定は、賃金の社会性という面から評価する。しかし、一方で非正規雇用者の労働条件改善のための取り組みが無いことについては、これまで会社が非正規雇用の労働に頼ってきているだけに、問題であると考える。来年以降の取り組みとして、社会的責任を積極的に果たすことに
期待したい。