ルネサス懇、制度一元化を語り合う。

− 一時金 −

【一時金】

A) 賃金の最後は一時金についてです。一時金の水準とテーブルは、春闘で決まりますから、ここでは
 あまり論じませんが、「職群等級別定額+個人業績別加算」となっていて、現行の区分Rの制度そのま
 まに見えます。区分Rの一時金は、個人の業績を0から10までの11段階で評価しています。0が最低
 で10が最高です。各段ごとに、業績別加算金の金額が決まっていて、評価が1段上がるごとに数万円
 の差がつくようになっています。0段と10段では、2倍くらいの差がつきます。

C) 職群等級と、成績によって、一時金が定まるという方式ですね。一時金のテーブルとして、一覧表が
 見えると、とてもわかりやすく感じますね。どのくらい頑張れば、どのくらいの一時金になるか一目瞭然
 だから、従業員の意欲も向上させる効果があるのではないでしょうか。

D) 区分Eの一時金制度は、よくわからないのですよね。定額に業績別加算と言う点では、区分Rと同じ
 なのですが、変な計算式を使っていますよ。しかもNEC時代は、会社の営業損益と純損益に連動する
 と言う業績連動方式でしたので、ますますわかりませんでした。

C) あれは、わざとわかりにくくしているのでしょう。おまけに計算式は変わるし、定数も変わって、毎年同
 じ計算式を使っていた訳ではありませんでした。式の妥当性が、私たちからは全く見えませんでした。

A) 電機大手で見ると、業績連動方式を使っている会社の方が、個別交渉方式の会社よりも一時金の水
 準が低いというデータがあります。なまじ計算式があると、妥結月数が低くても、式から導かれた結果だ
 から仕方が無いかのような錯覚を与える効果があるのではないでしょうか。今回の制度一元化もそうで
 すが、式とか表とかグラフとか、何か客観的な基準があると、そこから出てきた結果は公平なものだと思っ
 てしまうことがありませんか。本当は式やグラフこそ、疑わなくてはならないと私は思います。

B) 今後も個別交渉方式が継続されることを望みます。

C) 次の春闘の一時金は、下期の業績如何によっては、かなり厳しいものになると予想されます。どのよ
 うな交渉になるのか、きちんとチェックして行きましょう。