ルネサス懇、制度一元化を語り合う。

− セカンドライフプラン −

【セカンドライフプラン】

A) 勤務関係の最後に、セカンドライフプランを取り上げます。意外にも、今回の制度統合で、セカンドライ
 フプランに関する意見をあまり聞きませんでした。
  区分Rから見れば、これまで40歳以上が対象年齢だったニューライフプランが、新制度では区分Eと同
 じ45歳以上に引き上げられます。職場の人達は、これをどう捉えているのでしょうか。

B) 転職支援として、この制度を利用したいと考える人は、40代前半では皆無ではないでしょうか。この
 制度を利用する人は、原則として転職先のアテが無いということですよね。
  40代前半で、アテもなく転職を考える人は、よっぽど何かあるのでしょう。親の高齢化で、どうしても実
 家に帰らないといけないとか、家族が要介護状態になって行き詰ったとか。
  対象年齢は40歳でも45歳でも構わないと私は思いますが、そういったやむを得ない事情があって退
 職せざるを得ない場合には、例外規定として30代でも取得可能にするとか、補助的な条件を付けられま
 せんかね。

C) 元が、バブルがはじけた後に会社経営が苦しくなったので、中高年を早く退職させて、会社を身軽に
 する目的で造った制度でしょう。そういう”本来の目的”と違う用途が認められる可能性は低いのでは。

B) 転職支援制度ではなく、退職促進制度だと。

D) 再就職のアテがあっても良いのですよ。休職期間を設けずに、そのまま一時金をもらって退職する事
 も出来ますから。だけど、区分Eで数年前に、拡散プロセス関係の技術者がソニーなどに転職して行きま
 したけど、こういう同業他社への転職の場合には、認められない可能性があるので、注意が必要でしょう
 ね。

A) 支援金の金額という面から言えば、賃金100%相当分の手当が出ますし、退職一時金は区分Eの水
 準を上回っていますし、従来と比較して悪くはないようです。休職期間が1年ですが、これは如何ですか。

D) 賃金はずっと100%でなくても、段階的に減額でも良いから、期間をもう少し長くしてもらえないかと思
 います。
  社会の景気動向から言って、好況と不況の波は、数年単位で入れ替わりますよね。不況の年は、なか
 なか再就職も覚束ないではないですか。昨年プランを選択した人なんて、その後で大地震があり、タイの
 洪水があり、欧州の経済危機と円高があり、株価の暴落がありで、こんな筈では無かったと思っている方
 もいるでしょう。

C) 資本主義社会のダイナミズムをマクロに見れば、産業構造も時と共に変化していくし、企業は成長衰
 退も生成消滅もするし、それにともなって労働力の移動も不可避でしょう。会社がこのような制度を整備
 してくれることを有り難いとは思うものの、本当はもっと公的な失業保険制度や、再就職支援制度が充実
 しないといけないのだと思います。 もちろん、そういう制度を構築していくうえで、企業の社会保障費負
 担も求められます。日本の法人税が高いという話は、いろいろな優遇施策による抜け道が沢山あると言
 う点で嘘なのですけど、社会保障コストの企業負担が少ないことも同時に指摘されないといけません。

A) さて、予定していた時間をオーバーしています。少し早いですが、これから昼食の休憩を取ります。福
 利厚生制度については、午後からレビューするとしましょう。それでは12時半まで休憩時間といたします。