ルネサス懇、制度一元化を語り合う。

− 定年 −

【定年】

A) 今日は時間も限られていますので、定年制度の方に話題を変えさせていただきます。区分Rの定年
 は、60歳と半年です。日立と三菱が統合した当時、日立の定年は60歳になった月の月末だったのです
 が、三菱が60歳になったあとで迎える3月31日だったので、両者の間を取って60.5歳にしたのです。
 現在の区分Eは旧日立の制度に近いですね。ここは、とりあえず長い方に合わせる事で問題ないでしょう。

B) 私は、定年とは60歳後の3月31日が普通だと思っていました。制度統合まで、自分の会社の定年
 が60歳になった月だと知らなくて、学校の卒業と同じように、毎年みんな一緒に退職していくと思ってい
 ました。

A) 3月末退職するのは公務員です。三菱が公務員と同じ定年制だったという事です。
  区分Rで問題になっているのは、定年退職時に貰えるギフト券24万円分の扱いです。これを廃止する
 との提案が出ていましたね。当然ながら反対意見が多数出ています。廃止する理由が、今後”退職者が
 増えるから”だと言うので、小学校の給食のおかずのように、人数割りで減らすだのやめるだの言うのか
 と、怒りの火に油を注いでいますよ。カフェテリアプランのような制度なら、人数割りでというのも分かりま
 すが、長年勤めた人への慰労を何だと思っているのか、「ルネサスオリジナル感謝状」って何だ、紙切れ
 1枚かと、反発の声があります。

C) 区分Eには、ギフト券なんて制度はありませんよ。むかしは定年退職者のために送別会がたくさん開
 かれましたね。自分の職場だけでなくて、元の職場で一緒だった仲間も一緒に、玉川クラブみたいな施
 設を借りて、大勢で送り出したものです。最近は、寂しく辞めていくケースが増えましたね。なまじセカン
 ドキャリア制度などが出来たから、職場から姿を消す日と、定年退職の日が一致しなくて、そのあたりも
 原因ではないかと思いますけど。

A) むかしは、定年退職の日には花束をもらって、自宅までタクシーで送ってくれたものですよ。慰労とか
 感謝というのは大事なんですよ。本人のためだけではなく、会社が個人を大事にしている象徴でもあり
 ますから。
  ギフト券について、会社は再考すると言っていますが、遅かれ早かれ無くなりそうな気配があります。

C) 会社の”温度”が下がっていると感じますね。だんだんぬくもりを感じなくなっています。

D) 金額で言えば、24万円など大したことはないですよ。年金退職金に比べれば微々たるものです。感
 謝の気持ちが伝わって来ないのが問題なんですよ。この制度を廃止の俎上に載せている時点で、失敗
 なんじゃないかと思いますね。

B) でも、若い世代には、定年はよく見えませんよ。定年退職者の存在もよく見えないし、果たして自分
 が無事定年退職を迎えられるかどうかなどは、もっと見えません。率直にうらやましいと思います。

A) では、中高年が本当にうらやましい存在なのかどうか、次は再雇用制度について語りましょう。