項 目 備 考
組 織 組織名 NECエレクトロニクス労働組合 ルネサステクノロジ労働組合  
組合員数 3634名(09年6月現在) 8046名(09年5月1日現在)  
電機連合への加盟形態 NECグループ連合を通じて加盟(直加盟ではない。) ルネサスグループ連合で07年1月の電機連合93回中央委員会にて直加盟。  
グループ組織 NECグループ連合には、NECエレクトロニクス労働組合のほか、NECマイクロシステム労働組合、各生産工場の労働組合が所属する。NECエレクトロニクス関係の組合員数は1万人以上。 ルネサスグループ連合の主な構成メンバーは、ルネサステクノロジ労働組合、ルネサスソリューションズ労働組合、ルネサス北日本セミコン労働組合、ルネサス東日本セミコン労働組合、ルネサスセミコンダクタ労働組合、ルネサスデザイン労働組合など。  
組合員の
加入形態
ユニオンショップ制 ユニオンショップ制  
構成人員 管理職(課長待遇以上)を除く全社員。ただし労働協約で定めた者を除く。 管理職(課長待遇以上)と労働協約で決めた係長・職長・企画担当者を除く全社員。  
支部構成 玉川支部と相模原支部の2つ。 9支部(本社、武蔵、那珂、高崎、甲府、北伊丹、西条、高知、熊本)  
本部執行部
体制
委員長1名、副委員長3名、書記長1名の三役計5名が専従者である。この三役に非専従者2名を加えた7名で中央執行部を形成する。なお、三役(専従者)は組合員が直接選ぶことが出来ない。(内閣制を執っている。) 組合規約で定められている。
本部は、全員の6名が専従(委員長、副委員長2名、書記長、書記次長2名)あり、書記は全体で16名専従である。
支部組織は次の通りで本部が一括支給する。

 支部所属  役員  先住者
 組合数    定数  (支部)
 300名未満 3名  0名(1)
 300名以上 4名  1名(1)
 600名以上 5名  2名(5)
1400名以上 6名  3名(2)
2000名以上 7名  4名(0)
    執行部の専従23名
基本的に日立労組時代からの組織運営を継承しているルネサス労組の方が、圧倒的に専従者が多い。
支部執行部
体制
非専従の執行委員は13名。専従5名とあわせて計18名であり、うち玉川支部13名、相模原支部5名となっている。執行委員は選挙で選んでいるが、常に定数と立候補者数が同一で信任投票になっている。(立候補者の動機は不明。)他に支部には書記が数名いる。 武蔵支部は、1530人で専従3名(委員長、副委員長、書記長)、非専従執行委員3名。その他書記3名(派遣の人もいる)で構成されている。  
再雇用者 雇用延長者も組合員ではあるが、選挙権が無いなど、一部権利に制限あり。組合費は半分。 検討中との事で、現在は非組合員である。  
組合費 組合費 標準報酬月額の1.1%
(月給30万円なら月3300円)
標準報酬月額の2.0%
(月給30万円なら6000円)
組合費はルネサスが圧倒的に高い。
その他の義務 共済への加入が必須。  
運 営 大会 通常は1年に1回、7月に開催される。
最高の議決機関となっている。大会の代議員は組合員75名に対し1名の割合で選出される。
通常は1年に1回、7月または8月に開催される。
最高決議機関となっている。
第4回定期大会は、8046名の組合員に対して、代議員は38名で開催している。武蔵支部の代議員は6名であり、執行部対応となっている。
中央委員会 1〜2ヶ月に1回開催されている。重要案件に関する審議を行う。中央委員は組合員100名に対し1名の割合で選出する。選出基準等不明。組合員の多くは、誰が自分の職場の代議員かも知らない。議案はすべて執行部から提出されている模様。過去に執行部提案を否決した実績無し。 中央委員会と言う制度はなく、支部委員長が出席する代表者会議で、大会に次ぐ決議機関として機関決定される。08年度は11回開催された。 ルネサス労組の方が組織が重層的である。
支部大会 支部単位での議会は開催されない。 通常は1年に1回、7月または8月に開催される。
支部の最高決議機関となっている。
ルネサス労組は、事業所単位に支部体制を確立している。
職場委員会 職場委員を対象にした委員会。開催要件、頻度等不明。(議事録の回覧も無く、開催の実績を捕捉出来ていない。) 支部では、50名に1名の基準で職場ごとに評議員を選出している。 組織構成を比較する限りでは、ルネサスの評議員は、NECエレの職場委員に相当すると考えられる。ただしNECエレの職場委員は「若手社員の雑用」と言う面が強い。
職場会 以前は、年に数回昼休みに開催されていたが、現在はあまり行われていない。(ローカルに開催される場合があるようだが、開催頻度、開催職場等不明。執行部の気まぐれ開催か?)
ただし重要案件については、全組合員を対象にした職場会が開催される場合あり。
審議事項は職場集会にかけられ、賛否を問うことになっている。
武蔵支部の場合、評議員に任されており、メール配信での意見集約や会議室での開催などである。出された要望・意見は、評議員会開催前に執行部に報告され、決議する時に配布される。
春闘時期には、支部委員長が直接説明する全体職場集会が開催される。
現場レベルでは、ルネサスの方が数段民主的であると言えそう。
全員投票 制度はあるが、運用実績なし。 全員投票の制度は無い。  
春 闘 概要 労使の信義に基づく話し合いを前提とするため、春闘とは呼ばず「春季交渉」と言う。 同左  
要求事項 上部団体であるNECグループ連合や電機連合の要求事項に準拠している模様。独自要求は特になし。 同左  
ストライキ ストライキをしないことが前提のため、ストライキ権の委譲投票を行っていない。 ストライキ権の委譲投票は行なっている。 NEC本体はストライキ権の委譲投票を行っている。
結 果 2009年は、ボーナス2.3ヶ月と過去最低だった(NEC本体は4.0ヶ月)。更にフレックス休止を受け入れたことで、職場の反発は非常に強い。 09春闘では、定期昇給の凍結はなかったが、年間一時金が親会社より低額となり、RS1(技師クラス)を除いた平均が3.75ヶ月となった。  
情報発信 広報誌 「EU−Info」と言う数ページの小冊子が不定期に発行されている。他はCANVASという雑誌あり(組合活動とはほとんど無関係な内容の情報誌)。他には「Dialogue」と言う小冊子が刊行された。(グループ連合の機関誌?)ちなみに朝ビラ撒きなどは一切行われていない。 組合機関紙は、次を発行している。
・ルネサスグループ連合(年数回、A4で2P)
・ルネサス本部「RUN](月1回、A4で4P)
・ルネサス本部「速報RUN](適時A4で2P)
・武蔵支部「けやき](月1回、A4で4P)
・武蔵支部「号外けやき](適時、A4で2P)
・武蔵支部「ビラけやき](適時、A4で2P)
 
ホームページ 更新は週1回程度。 本部・支部で開設し、その都度更新している。  
その他 メールマガジンが週1回発行されている。
野球観戦チケットの案内等、文体関係が記事の大半を占めている。
特別に広報誌は発行していない。組合機関紙、号外、速報、ビラで対応している。 NECエレはメールマガジン、ルネサスはビラが特徴。
経営対策 労使協議 年に2〜3回程度、労使協議会を開催している。経営の是非についてチェックをしている。 労組本部で「中央経営評議会」を期ごとに開催をしている。
支部では「事業所経営評議会」を期ごとに開催をしている。
組合員向け活動 文体活動 一部の組合員向けにワインセミナー(ボージョレーヌーボーを飲む会)、ディズニーランドツアー、芋煮会などを実施している。(イベント組合との批判あり。) 本部での文体活動は行なっていないが、支部段階で取り組んでいる。内容は「制度説明会」「研修会」「ハイキング」「会社行事の共催」などである。  
チケット取扱 野球、映画、テーマパーク等の組合員向け割引チケットを扱っている。 同左  
共済関係 電機連合の主催する「けんこう共済」「生命共済」「年金共済」などの斡旋を行っている。 同左  
その他 全体方針 ミッションとして「一人ひとりの幸せのために」、ビジョンとして「みんなが世界一素敵な笑顔(かお)になれること」を掲げている。 ルネサスで働くことが喜びであり、誇りであると思って頂ける活動を展開する。(第4回定期大会での委員長挨拶より) NECエレは結成当時からビジョンあり。
政治活動 基本的に電機連合の方針と、NEC本体の方針に従う。組合員の中に忌避感が強く、あまり積極的に行われていない。 電機連合の方針で取り組んでおり、組織内議員選挙の推進、政治団体への会員は、09年1月末時点で1205名となっている。  
職場の認知度 かなり低いが、最近少しずつ高まっている模様。従来は、労働組合とは何かを知らなかったり、執行委員の名前等を知らない組合員が多かった。しかしここ数年NECエレクトロニクス社がリストラを繰り返したため、認知度が高まりつつある。 三菱電機との事業統合(03/4)後、労組の統一(06/7)を実現してから、経営対策中心に取り組んで来たものの、組合員が期待するほどの成果を得られておらず、将来不安を語る組合員が多くなっている。